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大室一宏(おおむろ かずひろ)

1962年、広島県音戸町(海)生まれの熊野町(山)育ち。
同志社大学在学中は考古学と民俗学の人。
29歳のとき長子誕生をきっかけに脱サラ。比婆郡口和町の廃屋へ

ここで、色々な人との出会いに恵まれ、百姓の基礎を身につける
31歳のとき、縁あって今の地へ。開拓父ちゃんとなる。
大室自然農園
〒729-6714
広島県世羅郡世羅町大字上津田118番地
Tel & Fax.(0847)39-1159
Mail-to:omuro@mail.mcat.ne.jp
    URL:http://www.10chan.com/
僕が食べ物の事を意識し始めたのは、女房の妊娠と出産がきっかけでした。僕も親父になるんだなあと思いました。

自分に何ができるかと考えました。

まっとうなものを、腹いっぱい食わせてやりたいと思いました。

僕の言うまっとうなものとは、まじりっけのないもの。自然なものという意味です。別に、ブランド品じゃなくていいんです。
で、あれこれ考えて、自分で作る事にした。これが原点です。

家族のために作ったものを、今度は色々な人に食べてもらって生業にしよう。
それが僕の農園のスタートです。

だから、僕はよく、人からどんなもの作ってるのと聞かれると、当り前のものですと言ってしまいます。

あるひとが、それじゃあよくわからんよと指摘してくれました。

一所懸命説明したのが下の文です。せっかくなので、(^^;ここに転載します。
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すいません、表現不足でした。たとえば僕の味噌は、無添加です。天然醸造です。これだけでも多分特別なのでしょう。自分の手の届く範囲の畑で取れた大豆だけを使っています。麹もそうです。塩も国産の天然塩です。水も天然、我が家の井戸水です。(水道が来ていない(^^;)

作業もすべて、袋に詰めてラベルを貼るところまで手仕事です。つまり作業の一部始終を僕が見て、僕が動いています。ついでに言えば麹室や、作業小屋まで僕の手作りです。つまり、新建材を使ってません.。地元産の無垢の木材料のみで作っています.。ここまでくると探すのに苦労するくらい特別なものでしょう。

でもね、考えてみればこれらはすべて当り前の事だったはずです。味噌に添加物を加えたり、わざわざ外国から運んできた大豆を使ったりする方が特別な事であったはずです。

他商品との差別化で、先にあげたような事を強調しようとすればするほど、そうじゃない、自分が作ってるのは当り前のものだ.と言いたくなってしまうのです。当り前のもの、自然なもの、無理をしてないものがおいしいものでもあるはずだ。という考え方です。
世羅西産の大豆を使っているのが僕のこだわりではなくて、自分自身生産にかかわっている地元の大豆を使っているのが僕のこだわりなのです。

多分これは、味噌職人の考え方とは違うと思います。彼らは日本中を探し回って、自分の味噌に合う大豆を捜し求めるでしょう。

条件さえ合えば地球の裏側からでも引っ張ってくるかもしれません。で、日本一の味噌職人を目指す。天皇陛下ご用達が、最高の栄誉かもしれません。あれこれの薀蓄が生きるのはそちらの路線だと思います。

でも僕の路線は違う。小細工無しの当り前のもの、僕が欲しかったのはそういうものだから、僕が提供したいのもそういうものです。

だから、そういう意味で、「偽者ではないと言うだけで、特別立派なものではない。」と言う表現を使いました。でもこれは明らかに表現不足ですね.。

あなたが買ってくれたのは、ごくあたりまえのものですよといわれて、この当り前を、普通と言う意味で取られたら、喜ぶお客さんはいないですもんね。(^^;

続く、、、。
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